Invent on the way──循環を生きる臨場感

「私たちは奪われてばかりで、もう限界だ。だからこそベーシックインカムが必要なんだ」
そんな言葉に大きく頷く気持ち、私もとても理解できます。
実際、経済や社会のシステムとして「ベーシックインカム」には一理あるとは思っています。
むしろ、半減期通貨のように流動性を高め、
人と人との間でエネルギーが滞らずに循環していく仕組みは、
すごく面白いし可能性を感じさせてくれるものです。

でも、だからこそ思うのです。
「循環している」という感覚は、
制度やお金が変わったからといって急に生まれるものではない、ということを。

たとえば「今の社会は奪い合いばかりで何も循環していない」と感じる人が
ベーシックインカムが導入されたからといって、
明日から「全てが循環している」と感じられるでしょうか?
答えは多分、NOです。

どこかで「足りない、奪われている」という思いが心の奥に残っている限り、
目の前の現実は、奪い奪われる体験を何度でも繰り返すからです。
制度が整うことに意味がないわけではないけれど、
そこにだけ「救い」を預けるのは、少しもったいない。

むしろ大切なのは、
「私は今、既に循環しているのだ」という臨場感で、
この瞬間を生きることです。
言葉で言うのは簡単でも、現実に感じるのは難しいかもしれません。
だからこそ、「自分はこの社会の中で、仮の役割を果たしながら、
小さくても確かに循環を生んでいる」と思える一歩を踏み出すことです。

誰かに喜んでもらえる仕事、
ささやかな親切、
家族や友人と分かち合う温かさ。
すべてが、すでにあなたを「循環している存在」にしています。

そして「今この瞬間」に循環している自分を感じると、
不思議と「もっと流れを良くするために何ができるだろう?」と
Invent on the way──進みながら方法を見つけていく生き方に変わっていきます。

だから私は、ベーシックインカムの賛否を断定したいのではありません。
「一理ある」と思うし、循環を促すシステムとしての価値もあると思います。
でもそれと同時に、「今この瞬間から自分が循環している」と
気づいて生きる人が増えるだけで、
すでに世界は変わり始めているのです。

「奪われてばかりで不足している」という臨場感を生き続けるのか。
「今この瞬間も、私は小さくても確かに循環している」という臨場感を選ぶのか。
どちらを選ぶかは、あなたが決めていい。

大切なのは、「すでに達成している」というエフィカシー(自己のゴールに対する自己能力の自己評価)です。
それを胸に、焦らず小さく、
できることから「流れを良くする自分」に出会ってみてください。

すでにあなたは、循環の中で生きています。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

コメントを残す